植木投げの法
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猫のいる風景

 新しい書き方を模索中です。
 これといって思い浮かばないのが傷なんです。

 というわけで、久々に一人称で書いてみたりしました。
 これはこれでいいかも知れないと思っているのですが、どうなのでしょう?
 感想が頂ければ嬉しいです。


『猫のいる風景』





「…猫?」

 僕をまどろみから目覚めさせたのは、そんな一言だった。
 眠気で落ちてしまっていた本を拾い上げ、口元をぬぐう。
 眼鏡の位置を正して声がしたほうを見てみれば、黒と白の魔法使いがいた。
 そして魔理沙の目の前には黒猫が一匹。
 「…猫?」とはアレの事を言っているのだろうか?

「いらっしゃい。君の言うとおり、それは猫だが」

 起き抜けでどんな顔で接客したものかと悩んだが、とりあえず不機嫌そうな顔をしてみる。
 しかし魔理沙は猫を見たまま固まっている。

「なにか不味い事でもあったのかい?」

 と、とりあえず尋ねてみたものの、さして興味があったわけでもない。
 魔理沙も分かっているのだろう。
 「ああ、ちょっとな」と呟いて定位置の壷に腰掛けた。
 だからそれは商品だと何度言えば…まぁ、いいか。

「で、何のようだい?」

 まぁきっと、ろくでもないことだろう。
 もう随分な付き合いだ、それくらいはそろそろ分かってくる。
 すっかり温くなってしまった麦茶を魔理沙に差し出し、新しい麦茶を取りに行く。
 そして戻ってくるなり、魔理沙に睨まれてしまった。 

「香霖、お前さ。仮にも客である私に温い麦茶ってどう言うことだよ」
「しっかり飲んでるじゃないか」
「の、喉が渇いてたんだよ!」
「そんなに怒らなくても」

 妙に大事そうにコップを抱えている魔理沙を変に思いながらも、未だ冷たい麦茶を呷る。
 やはり、今の時期は冷たい麦茶だ。
 そのまま話し込むこと数分。
 ふと思い出したかのように、魔理沙は猫の話を持ち出してきた。

「なぁ、さっきの猫さ、どうしたんだ?」
「何か変かな」
「いや、何でいるのかって」
「急に居ついたんだ。餌をあげてるわけでもないのにね」

 今のやり取りで気が済んだのか、「ふぅん」と頷いてコップを僕に突き出してきた。
 僕はまた少し温くなった麦茶を魔理沙に渡して、台所に麦茶を取りに行く。
 また睨まれたような気がしたが気にせずに麦茶を持って戻った。
 ほんの少し目を放した隙に、猫は魔理沙の膝の上に乗っていた。

「人懐っこいな、こいつ」
「でなければ、こんな所に住み着いたりはしない」
「まぁそうだけどさ」

 猫は魔理沙に背を撫でられて気持ち良さそうにしている。
 僕の膝の上には決して乗ろうとはしなかったのに、なんだか理不尽だ。
 別に乗って欲しいわけでもないが。

「やっぱりさ、魔法使いには猫だよな」
「君にはオコジョで十分だろう」
「言ったな?」

 見習いの魔法使いは大抵オコジョが使い魔だ。
 魔理沙はヘラヘラと笑って、だいぶ温くなった麦茶を呷った。




 魔理沙の膝の上に乗った黒い猫は、二股の尻尾を揺らしていた。
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