植木投げの法
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冷凍庫の怪・後
 オチが無理矢理なのは仕様です。
 ちょっと焦ってしまいました。

 そういえば、前後編になったのは初めてですね。
 なんでこんなに長くなったんでしょう。

 拍手ssを一つ変更してみました。
 …正直な話、蓮子のキャラはよく分かっていないんですが。


『冷凍庫の怪・後』


「お~、なんだこれ、冷たい」

 台所に着いてみると、そこには霖之助よりも大きい金属の箱が鎮座していた。
 古ぼけて所々が錆付いた外見は、どう贔屓目に見てもガラクタだった。

「ん~…あと二十年て所かな」

 などと呟きつつも、上段の扉に手を伸ばす、が。

「…届かない」

 残念、身長が足りなかった。
 その後もジタバタしてみたが、どうやっても届かない。
 飛べば簡単に開くと分かってはいるが、なんだかそれをすると負けのような気がした。

「何をしてるんだ」

 そんな感じで悪戦苦闘することしばらく、戻ってこない萃香を心配して霖之助が台所に現れた。
 しかしそんな心配も杞憂だった。

「手が届かないなら、言えばいいじゃないか」
「そういう問題じゃ…あ」

 と、そこで萃香はあることに気付いた。
 確かに上段の扉には手が届かないが、下段にも取っ手がある。
 そしてどちらかと言うと、下のほうが冷たい。

「こっちがあるじゃんか」
「え? あ、待て萃香…!」

 霖之助の静止も聞かず、下段の取っ手に手を掛けて、勢いよく引っ張った。

「…あ?」

 冷凍庫の中には、大事そうに麦茶を抱えた黒幕がいました。

「…はろー?」

 とりあえず挨拶してみた黒幕だった。
 とりあえず扉を閉めてみた萃香だった。
 そして

「よっこいしょういち」
「きゃあああ!?」
「待て待て待て待て!!」

 黒幕は危うく、麦茶ごと外に投げられる所でした。







「は~…死ぬかと思ったわ」

 真冬並みの気温の霖之助の部屋。
 いるのは霖之助と、冷えた麦茶を抱えたレティ
 そして、レティを蒸発させる勢いで睨み付ける萃香だった。

「で、なんでソイツがここにいるんだ?」

 大海賊並みの覇気を晒しながら、萃香は霖之助に迫る。
 レティが抱えていた麦茶を飲みつつ、それに答える霖之助。

「なんでも、いい避暑地を先にとられてしまったらしくてね」
「ほお」
「で、困り果ててうろついていた所を、僕が拾ったんだ。冷蔵庫兼冷房として」

 なかなかに非人道的な話しだったが、霖之助に対して今更突っ込むことではないだろう。
 レティ本人も特に不満は無いらしく、麦茶が入った容器を抱えなおしている。

「いやぁ、まったく。本当に一時はどうなることかと思った」

 などと頭を掻きながら言う辺り、さすがの黒幕と言えるような気がしないでもない。
 その様子にため息を吐いた霖之助。
 それが気に入らず、萃香はむき出しの腕を擦りながらも反論する。

「だいたい、寒いところがいいなら白玉楼に行けば…」
「従者が入れてくれなかったの」

 萃香の切れ気味な言をレティは霖之助の湯飲みに麦茶を注ぎながら答えた、

「まぁ、少なくとも次の冬までいることになるね」

 と言いながら、霖之助は麦茶を呷った。
 隣でコクコクと頷くレティ。
 しかし、萃香は未だ釈然としない。
 自分の知らない間に、自分の住処に誰かが入り込んできたのだから、当然だろう。
 それに、霖之助と妙に仲が良い。
 それは確実に、怒りへと変わっていった。

「わかった。百歩譲って、まぁ住むことは認めてやる」
「あら、ありがとう」
「…だけどな」

 ズイ、とレティに顔を近づけて睨み付ける。

「霖之助はやらないからな」

 いきなりの、しかも予想とはだいぶ違う宣戦布告に思わず戸惑うレティだったが、しかし今度は額を貼り付けて萃香を押し、ついでに顔に笑顔を貼り付ける。

「元からあなたの物じゃないじゃない」

 と、呟いた。
 それから暫く、香霖堂は寒波渦巻く修羅場地帯だった。





「霖之助、寒いよ…」
「大丈夫だ。もう少しの辛抱だから頑張れルーミア」
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